新規活動内容

<大阪文化フォーラム No.17> 大阪の文化度を上げるには? ー市民に直接関わる人たちと共に考える―

私たち大阪で文化や芸術に携わっている人たちは、必ずと言ってよいほど、一般市民と一緒に活動をしようとした時に、色々な壁に突き当たります。どうしたらそれを乗り越えて文化の薫り高い、都市格のある街にできるのだろう?

市民に密着した素敵な活動をされている方々からの報告を受けて共に考えませんか。

 


 *と き 201月1日(130分~16   
 *ところ 吹田市文化会館メイシアター(1F) 集会室  

 *内 容

   パネルディスカッション(敬称略)

コーディネーター:基調講演「文化ホールは今」

講 師.河内 厚郎かわうち・あつろう)文化プロデューサー・河内厚郎事務所主宰

 

大阪の文化の現場からの事例報告

パネリスト

町中にあふれる音楽を 大植英次プロデュース 大阪クラシック

福山修・大阪フィルハーモニー交響楽団事務局次長兼演奏事業部長(予定)


山本能楽堂を拠点に多彩な活動を展開する       

山本佳詩枝・山本能楽堂事務局長

アートに縁のなかった人々と 釜ヶ崎芸術大学(100講座)ほか  

    上田假奈代・こえとことばとこころの部屋(ココルーム)・詩人

            

*参加費(資料代) 500

*主 催/(財)吹田市文化振興事業団 大阪文化団体連合会

 

参加申込先  大阪文化団体連合会(〒540-0012大阪市中央区谷町1‐5‐11‐502)

電話06-6949-4646 FAX06-6944-7616

          e-mail:daibunren2@nifty.com

                                                 

<大阪文化フォーラム No.17> 2017.3.17(金)  先着120名様で締め切らせて頂きます。

<参加申込み票>

参加者氏名

団体名または住所

電話/FAX

     
     
     
17回文化フォーラムチラシ
17回文化フォーラムチラシ版下原稿.pdf
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17回文化フォーラムチラシ
17回文化フォーラムチラシ版下原稿.doc
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大阪の文化再生に向けた「提言」


「私たちが誇りを持てる芸術文化の香り豊かな大阪を!」




いま大阪の芸術文化は瀕死の状態です!!




 かつて大阪は近松門左衛門や井原西鶴が活躍し、道頓堀に五座が並ぶ、日本を代表する文化の栄える町だったのです。

 1970年代、公害に汚れ、文化不毛の地と言われた大阪。その中で1971年に誕生した黒田革新府政は、全国に先駆けて知事部局に「文化振興室」を設置し、自治体文化行政をスタートさせました。また、・草の根・からの文化振興をめざし「芸術文化団体事業助成」、「芸術劇場制度」など次々と実現、大阪の文化状況は活気づきました。大阪の芸術文化関係者は黒田知事を先頭に「大阪に文化のルネサンスを」のスローガンを掲げ、人々の文化要求にこたえ全国的にも注目された優れた文化施策をすすめました。その中で文化芸術団体の自主的な活動が発展し、1978年には思想信条や流派をこえて「大阪文化団体連合会」(大文連)が誕生。全国でも初めての府県レベルの文化団体の自主的な運動がスタートしました。

 しかし、79年に黒田府政が終わると共に「行財政の見直し、効率化」が中心となり、文化施設の見直しなど、文化行政は逆戻りしました。

 大阪府の文化予算は、一般会計の増加にもかかわらず、ピークの時の98年から今では10分の1程度にまで減少しています。特にここ数年の各種文化施設の相次ぐ閉鎖、文楽やオーケストラなどへの責任放棄は、大阪の文化状況を著しく困難に追い込んでいます。

 一度、壊してしまった文化はもとには戻せません。みんなで何とか再生への努力をしましょう。


大阪の再生は地域密着型の経済と文化が一体となって可能になる


 経済を中心に東京一極集中で差をあけられ、焦って東京に追いつき追い越そうとして、東京の都市政策の追随をして失敗し続けて、今や二流のミニ東京になりさがっているといえます。

私たちは歴史から教訓を学ばなければなりません。1970年代前半に世界の工業都市が重化学工業への移動によって、危機に瀕しましたが、その代表のニューヨークでは、大胆な緊縮財政をとるとともに、金融・情報などの産業の振興と、文化遺産やミュージカルのような大衆芸術の再生によって「世界都市」に生まれ変わりました。イタリアのミラノも、スペインのバルセロナも同様に、立派な第2の都市に再生しました。

 大阪もそれに倣うべきでしょう。幸い大阪には沢山の歴史的な文化・芸術のストックがありますし、それを活用することが大切です。産業も同じで、京都の企業は地域性を大事にし、京都の文化芸術のストックを上手に生かし成功しています。

 大阪が持つ新しい製品を生み出す力や中小企業の強みを活用するなど大阪独自の都市政策が大阪再生のカギではないでしょうか。


芸術を自由に創り文化を豊かに享受するのは住民の基本的権利です


 国レベルでは、「文化芸術基本法」が制定され、大阪府は「文化振興条例」が制定され、府下のいくつかの市でも同様の条例が施行され、文化芸術の法的根拠は確立されました。しかし残念ながら、大阪の文化芸術家が期待関心を寄せる「大阪アーツカウンシル」に見られるように、それに対する予算措置が伴わず、むしろ大阪では大幅な予算削減が行われたのです。また公立の「芸術文化中核施設」の建設を条件に、国から提供された、中之島の大阪大学跡地の一部(総合芸術文化センター建設予定地)をマンション建設用地に売却してしまったのです。

 大阪府文化振興条例は、文化芸術の担い手の主人公は国民であり、府・市民で、「文化を創造し、これを享受することが人々の生まれながらの権利である」と規定しています。

 文化行政に自治体が果たす役割は大きいものがあります。大阪府知事・大阪市長選挙が目前に迫る中、住民の芸術文化を享受する権利が守られることを切に望み、この「提言」を発表するものです。


+++


〈提言1〉

豊かな文化を創造する環境を


 大阪は、文化の創造の場としては、東京や近隣府県とくらべて大変厳しい状況におかれています。

一方、大阪には多くの素晴らしいアーティストがいます。古典芸能に始まり、オペラ・バレエ、美術や文芸などあらゆるジャンルの芸術家が発表の場を求めています。しかし、公的インフラはほとんど進んでおらず、そのことが文化芸術の発展の足を引っ張っているのが現状です。やむなく多くの人材が流出しています。

 施設整備から見ますと、大阪府・市が有り余る財源を持っていた時には、民業圧迫をしてはいけないという理由だけで、その後は財政難を理由として、インフラ整備を回避してきました。しかし、人口が大阪市の1行政区程度の衛星都市でさえ、立派な文化ホールを備えていることからも、本当の理由とは考えられません。大震災を受けた兵庫県は大・中・小ホールを備えた県立芸術文化センターをオープンさせ、オペラ公演では新国立劇場を超える観客動員数を誇っています。京都も滋賀も立派なホールを建設して、その実施事業も目を見張るものがあります。

 大阪でも計画のある「新美術館」は言うに及ばず、総合芸術文化センターや、小規模の公演や集会施設をきめ細かく整備することが、文化振興に不可欠なことは、他府県が実証しています。

1

ぜひ早急なインフラ整備に着手していただきたいと考えます。また既存の公立文化施設を低料金で使いやすく提供して下さい。

2

「ワッハ上方」や「国際児童文学館」の機能を存続させてほしいと願っています。「文楽」「センチュリー交響楽団」「大阪市音楽団」ほかの芸術文化団体への支援を復活し、強化して下さい。

3

東京・京都・金沢などで実績のある、大阪市内中心部にある廃校、使っていない公的施設を芸術村や稽古場などに活用して下さい。

4

文化施設の使用料金、付帯設備料金の軽減はじめ、申込み条件の制限などの見直しを行って下さい。


 これらは行政が上から主導するのではなく、住民みずからの発意と行動を行政が支援するということも重要です。私たちも住民のコンセンサスを得るための努力を惜しむものでありません。行政の当事者の強い熱意と持続する行動が支えです。



〈提言2〉

子どもをはじめ全ての人々が

芸術文化を楽しめるように


 高額な入場料に、どんどん高くなる消費税までも文化にかける。働く人たちは非正規雇用で、収入は大幅に減少。長時間労働は常態化。これでは文化芸術を鑑賞したくても出来ません。大阪の音楽会や演劇の市場規模は東京の10分の1にまで減っています。大阪府の人口は東京都の3分の2程度にもかかわらず、この数字は大阪の文化度を明確に示しています。今こそ大阪の人たちが芸術文化を気軽に楽しめる環境にすることが急務です。子ども時代に直接アートに接したことの無い人は、大人になっても劇場や美術館に行く人は少数だという調査結果が出ています。子どもたちにシャワーのように芸術体験を与えることが必要です。

1

ヨーロッパなどと比べても国・自治体による公的助成の少なさも一因となっています。大阪府・大阪市の条例にしたがい、必要な予算を付けてください。

2

芸術文化の指導者の育成も急務です。今行われている講座や講習会などを強化してください。また、行政内に芸術文化の専門家を職員として配置してください。

3

学校教育の中にも芸術鑑賞の機会を増やしてください。海外ではコミュニケーション能力に優れた効果が実証されている演劇や、日本の伝統的な音楽・舞踊を教育現場に導入していますが、積極的に専門家の協力を受けてカリキュラムに取り入れてください。

4

子供が校外で文化芸術に触れる機会を増やすため、「おやこ劇場」「子ども文庫」などへの積極的な助成策が必要です。

5

優れた芸術にふれ、豊かな文化を享受することは、人の心を癒し生きていくエネルギーを私たちに与えてくれます。働く人たちの労働時間を減らし、賃金格差をなくすことで、文化や健康に時間を使えるようにしましょう。


 この「提言」を生かすためには、大阪府がかつて行ってきたように、府下市町村との連携を強め、施設間の役割分担の調整、「府民劇場」「巡回展」などを復活することが大切だと考えます。また、在阪企業の理解と協力なくしては、「大阪の文化再生」は実現できないでしょう。今、再開発が進んでいる梅田北ヤードも緑ゆたかな公園とその中に大阪を代表する劇場が出来たらどんなに素晴らしいことでしょう。ニューヨークのセントラルパークのように、大阪の顔が出来るのですから!!


 2015年10月


この「提言」は以下の3団体が共同で、調査・研究した中からつくられたものです。

大阪文化団体連合会

大阪自治体問題研究所

大阪自治体労働組合総連合


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「大阪の文化再生への提言」に関する調査研究の概要


1.調査研究の目的


 大阪のこの7年間、大阪の文化を取りまく状況は青少年会館やワッハ上方などから始まった文化施設の廃止・縮小、自ら立ち上げたセンチュリー交響楽団、大阪市音楽団を廃止して民営化、文楽や大阪フィルをはじめ、芸術文化団体への助成の廃止・削減など、文化予算は激減、そして今また、大阪市立こども文化センター・大阪市クレオ大阪北ホールの廃止など、目も当てられない惨状です。

「すべての人は芸術家である(ヨーゼフ・ボイス)」人は美しいものに接し、感動によって成長し、人間になると言われます。


■芸術創造、鑑賞には公的な支援を

■未来を支える子どもたちに、シャワーのように芸術文化に接する機会を

■府民、市民が芸術文化に接し豊かな生活ができる生活環境を

■基礎となる劇場、美術館など、きめ細かい文化施設の建設を


など、芸術家、文化人、それを支える人々の切実な声を受けて私たちは今、文化の薫り豊かなまち大阪を取り戻すために、多くの府民の方々のご意見を聞きながら、「大阪の文化再生への提言(仮称)」を作成し、内外に発表します。


2.調査研究の方法と内容


 文化団体・地方自治体へのアンケートおよびヒアリングなど調査・分析を行い、大阪の文化再生に向け、大阪のまちづくりの視点を踏まえ、提言案を提案します。


3.体制


 大阪文化団体連合会および大阪自治体労働組合総連合、大阪自治体問題研究所が協同して「大阪の文化再生への提言」調査研究会を設置し、調査研究活動を行う。


4.スケジュール


 2015年5月の第1回研究会以降、月1回程度、研究会を開催し、専門家からの特別報告、関係団体との検討を行う。

 2015年10月に調査報告のまとめを行い、報告書を作成する


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「大阪の文化再生」提言の構成骨子


■はじめに


大阪の文化再生へキイワード(執筆依頼)


1 「創造都市・大阪に向けて」

  同志社大学教授・大阪市立大学名誉教授

  佐々木雅幸 氏


2 「芸術文化豊かなまち─自治体文化政  策の存立根拠を問い直す」

  帝塚山大学名誉教授 中川幾郎 氏


■大阪の芸術文化はいま


1 大阪の芸術文化団体の現状

 ・アンケート調査結果 ・ 分析

 ・ヒアリングまとめ

2 行政の取り組み

 ・自治体アンケート結果 ・ 分析

 ・自治体ヒアリングまとめ

 ・文化予算の推移 ・ 分析

3 芸術文化施設の現状 ・ 調査

 ・公的施設

 ・民間施設


■大阪の文化再生に向けて


  ・ 「提言」(アピール)

前文・大阪文化の現状(大阪市内に中核となる文化施設を)

・必要な施設建設

・施設利用、現場の改善(利用時間、申込み方法などの改善)

・芸術文化の人材育成(行政内部での専門職の配置など)

・未来を担う子どもたちへの働きかけ(学校教育など)

・広域行政(府・衛星都市の連携強化、府民劇場・巡回展など)


■大阪の文化再生に向けて・私はこう思う


※寄稿依頼(800字程度)(12氏)


■まとめ(執筆依頼)


大阪自治体問題研究所代表

奈良女子大教授 中山徹 氏


■資料集


 ・アンケート結果・ヒアリング結果

 ・文化関係予算の推移